確率の基本法則 — ベン図で直感をつかむ
P(A∪B) も P(A|B) も、暗記ではなく面積で見れば一発。2つの円を重ねるだけの話だった。
確率の基本法則 — ベン図で直感をつかむ
加法定理、乗法定理、条件付き確率 — 公式を暗記する前に、面積で「見て」しまおう。
P(A∪B) = P(A) + P(B) − P(A∩B) は「2つの円を重ねた面積から、重なりを引く」だけ。
条件付き確率 P(A|B) は「B の円の中で A が占める割合」。
独立ボタンを押すと P(A∩B) = P(A)·P(B) に自動調整 — 独立ってこういうこと。
52枚のトランプから1枚引く。A = ハートが出る(13/52 = 0.25)、B = 絵札が出る(12/52 ≈ 0.23)。
A∩B = ハートの絵札(3/52 ≈ 0.06)。→ P(A∪B) = 0.25 + 0.23 − 0.06 = 0.42。
独立の例:サイコロ2個。A = 1個目が偶数、B = 2個目が3以上。1個目の結果は2個目に影響しないので独立。P(A∩B) = 1/2 × 2/3 = 1/3。
- Step 1: P(A)=0.4, P(B)=0.3, P(A∩B)=0.12 → グラフ下の P(A∪B) 欄が 0.58 になるのを確認。0.4+0.3−0.12 = 0.58、これが加法定理。
- Step 2: 「独立にする」ボタンを押す → P(A∩B) が自動的に P(A)·P(B) に調整される。これが独立の意味。
- Step 3: P(A∩B) を 0 付近にする → 2つの円が離れる。これが「排反」(同時に起きない)。
- Step 4: P(A∩B) を P(B) に近づける → P(A|B) 欄が1に近づく。B が起きたらほぼ A も起きる、という関係。
▶ インタラクティブ・ベン図
// ここで使われる公式
左の式:条件付き確率 P(A|B)
・P(A∩B):A と B が同時に起きる確率(ベン図の重なり部分)
・÷ P(B):「B が起きた」という条件で世界を絞り込む
・意味:B が起きたと分かったあと、その中で A も起きている割合
右の式:加法定理 P(A∪B)
・P(A) + P(B):単純に足すと、重なり(A∩B)を二重カウントしてしまう
・− P(A∩B):二重カウント分を引いて正しい値にする
・排反(A∩B = 0)なら単純に足すだけでOK
独立との関係
・A と B が独立 ⇔ P(A|B) = P(A)(B を知っても A の確率が変わらない)
・このとき P(A∩B) = P(A)·P(B) が成り立つ(掛け算で求まる)
// よくある誤解
排反:A∩B = ∅(サイコロで1の目と2の目は同時に出ない)
独立:P(A∩B) = P(A)P(B)(1回目が1の目でも2回目の確率は変わらない)
排反な2事象(P>0)は独立ではない。AとBが同時に起きないなら、Aが起きた時点でBの確率は0に下がるから。
P(A|B) の分母は P(B)。「Bが起きた世界」に絞り込むから、Bの確率で割る。∪ ではない。
排反のときだけ。一般には重なり P(A∩B) を引く必要がある。引き忘れると二重カウントで確率が1を超えることもある。
// よく出会う形
確率の基本まわりでは、ベン図の三領域と少数の同じ書き換えが繰り返し顔を出します。
- ベン図の三領域の形:A だけ、B だけ、A∩B の三つの数字が揃うと、P(A|B) や P(A∪B) はこの三つの並び替えで読める形になっている
- 独立の判定の形:P(A)=0.3, P(B)=0.4, P(A∩B)=0.12 のとき、0.3×0.4 = 0.12 と一致する。「掛け算で復元できれば独立」というチェックの形が、いつもこの一行で見える
- 余事象の書き換え:「少なくとも1回当たる確率」は 1 − (全部はずれる確率) という形になる。場合分けが多いときに、裏返すと一発で見える絵
- 排反と独立の対比:「同時に起きない」と「片方を知っても確率が変わらない」は別の構造。両者がしばしば取り違えられる、というのも一つの定型の形